焼き芋、食べていますか。
私は、年中いつでも、多い時には週に2回は食べています。

スーパーやコンビニでも焼き芋が売られるようになって早数年。
最近は、何種類かの品種を並べて売るお店も増えてきました。
他にも、各地で焼き芋イベントが開催されたり、焼き芋用のトースター(焼き芋用のトースター!?)が発売されたり、焼き芋専門店もどんどん増えてきています。
今まさに、焼き芋ブームがきていると言ってもいいのではないでしょうか。

ほかほかホクホク、あまーい焼き芋の魅力は改めて言うまでもありませんが、
中には、「冷たい焼き芋」なんてものもあるんです。

鎌倉にある「いにしえにし」様の「冷し焼いも」です。かわいい着物!

包みを開けると…、分かるでしょうか、この断面。
たっぷりの蜜でしっとりしています。
食感は、繊維が少なく絹のように滑らかで、形を保っているのが不思議なほど柔らかい。
冷やすことで旨味も甘みも増すのだとか。
とっても甘くておいしい、冷たい焼き芋でした。
ぺろりといただきました。

美味しい焼き芋を求めて、先日は「品川やきいもテラス」というイベントに参加してきました。
全国から、15店舗もの焼き芋屋さんが集まっています。
それぞれのお店にこだわりがあり魅力的…。
どのお店のどの品種を食べようか、なかなか決められません。
悩みに悩んで、私が選んだのは、みなさんご存知の安納芋!
濃厚な甘さで、絶品でした。

安納芋の黄色は美しいですね。色が濃くて、もはやオレンジ色です。

こういった専門店の焼き芋は当然おいしいのですが、スーパーに売っている焼き芋もなかなか侮れません。
「スーパーの焼き芋っておいしいの?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
多くは、焼き芋を作るために設計された専用の焼き芋機で焼かれていて、とってもおいしいんです!

もし品種が選べるようであれば、おすすめなのは、紅はるか。
焼き芋はホクホクなイメージがあるかと思いますが、紅はるかはネットリとした食感です。そして、特別甘い。
さつまいもの中で一番の甘さ、なんて言われることも。

近所のスーパーにて、298円(税込)。
つやつやしっとりしているのが伝わるでしょうか。
撮影時、溶けたアイスのように蜜が滴ってきました。たまりません!

焼き芋のイメージがガラリと変わると思います。
焼き芋の世界への第一歩に、ぜひお試しください。

ここからは、「そんな情報はもう常識、当然知っているよ。紅はるかもいいけど、最近はシルクスイートだよね。」という方へ。
ご存知のとおり、最近の焼き芋のトレンドは、紅はるかを筆頭とするネットリ系。
…でも、ここで、焼き芋の原点に立ち返りたい。
焼き芋といえば、何を思い出すでしょうか。
家で焼いたもの?「い~しや~きいも~」の声を聞いて外に飛び出した移動販売?
私は、子供の頃、たき火で焼いた焼き芋です。

さつまいもを濡れた新聞紙とアルミホイルでしっかり包んで、たき火の中に放り込む。(点数の悪かったテストもこっそり放り込む。)
まだかまだかと待ちきれず、火ばさみでつついてみたり、向きを変えてみたりしながら、じっくり焼く。
そろそろかなあというところで取り出し、竹串で刺してみる。
すっ、と通ったら、さあいただきます!

熱くて火傷しそうになりながら、両手で持って、ふたつに折る。
湯気と一緒においしい香りがふわっと立ち上ぼったところで、金色のおいもを、パクッ!
あつ~い!!でも、おいしい~~!!!
ホクホクの焼き芋を頬張った、温かい思い出。

…やっぱり、たまには、ホクホク系の焼き芋も食べたい。
でも、色々なこだわり焼き芋を食べて肥えた舌。
今更、普通の焼き芋で満足できるかどうか…。

そんな時におすすめなのが、「五郎島金時」。
石川県の一部地域で栽培されている、加賀野菜のひとつです。

五郎島金時は、完全なホクホク系。蜜もありません。
それでいてしっかりと甘みはあり、風味豊か。栗のような味わいも感じます。
食べたらきっと、こんな焼き芋があったのかと衝撃を受けるはず。
ホクホク系焼き芋の新たな魅力を体験してみてください。

(左:五郎島金時 右:栗かぐや)

★おまけ★
ご紹介した五郎島金時の焼き芋、実はなかなか巡り合えない、かなりレアな焼き芋です。
そこで、現実的なご提案。スーパーの焼き芋でできる簡単アレンジをご紹介します。
それは…、
焼き芋を、ただ、凍らせるだけ。
冷やした焼き芋もおいしいのですが、それを超えて凍らせると、これもまたおいしく食べられるんです。
「カチカチに凍っちゃうんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、心配ありません。ほどよい柔らかさで、アイスのように食べられます。
しかも、溶けないから、ゆっくりじっくり味わえる。
凍らせるのであれば、ネットリ系定番、紅はるかをおすすめします。
スーパーで手に入る焼き芋を凍らせるだけ。
ぜひ、試してみてください!